BibTeX は、@String {鍵(キー) = 値}
と指定することで固定文字列を記憶させることをサポートしています。 JabRefは、文字列の管理を BibTeX→文字列を編集 (これは文字列エディタを開きます)でサポートしています。指定した値は、フィールド中で使用することができます。例えば、BibTeXファイル中で
@String { kopp = "Kopp, Oliver" }
@String { kubovy = "Kubovy, Jan" }
@String { et = " and " }
と指定してあれば、どこかの項目中で、例えば、@Misc{ author = kopp # et # kubovy }
あるいは @Misc{ author = kopp # " and " # kubovy }
として使うことができます。JabRefフィールドエディタ中では、authorフィールドに #kopp# #et# #kubovy#
あるいは #kopp# and #kubovy#
のように挿入します。
JabRefでは、文字列の概念を拡張して、これら@String
に型を導入しました。問題は、そのような文字列の型をBibTeXファイル中でどう保管するかですが、JabRefは、以下のように前置句を加えることで型を追記します。
@String { aKopp = "Kopp, Oliver" }
は、author型の@String
です。@String { iMIT = "{Massachusetts Institute of Technology ({MIT})}" }
は、institution型の@String
です。@String { anct = "Anecdote" }
は、other型の@String
です。@String { lTOSCA = "Topology and Orchestration Specification for Cloud Applications" }
は、other型の@String
です。author型の@String
は、authorフィールドとeditorsフィールドでのみ使うことができます。同じく、institution型の@String
は、institutionフィールドとorganizationフィールドでのみ使うことができます。other型の@String
は、どこでも使用することができます。
下記の通り、同じinstitutionを複数の型に持つこともできます。
@String { aMIT = "{Massachusetts Institute of Technology ({MIT})}" }
は、institutionがauthorもしくはeditorとして現れる場合のものです。@String { iMIT = "{Massachusetts Institute of Technology ({MIT})}" }
は、institutionがinstitutionもしくはorganizationとして現れる場合のものです。@String { pMIT = "{Massachusetts Institute of Technology ({MIT}) press}" }
は、institutionがpublisherとして現れる場合のものです。最後の例は、矛盾しているように見えるかもしれませんが、重複を避けた上で、人名と組織名を統一的に扱うためのものです。